糖尿病は細胞障害や血管障害を通じて腎障害、神経障害、網膜障害、臓器血流障害をきたします。心臓病悪化の促進因子としても重大です。血中の糖(血糖 グルコース)を処理するホルモン(膵臓からのインスリン)の分泌量が少ない、分泌が遅い、組織の反応性が悪いなどの場合、血中に取り込まれた糖の処理が遅れ、高血糖となります。空腹時血糖(絶食後10時間以上)で126㎎/dl以上、または随時血糖(食事時刻を考慮しない)が200㎎/dl以上、HbA1c(直近1-2ヶ月の平均血糖値指標)の値が6.5%以上などで糖尿病が疑われます。これらが2回以上認められた場合糖尿病と診断されます。比較的若年の未治療糖尿病の方には、食事療法、運動療法、糖尿病啓発を目的として糖尿病専門医の受診をお勧めしています。安定した糖尿病の方には生活習慣改善や薬物療法の調節により糖尿病合併症を減らすことを治療方針としています。